初めての豪徳寺 〜招き猫の発祥地を訪ねて〜
世田谷線・宮の坂駅から徒歩約5分の場所にある 豪徳寺(ごうとくじ)。
「招き猫発祥の地」として知られ、境内にはたくさんの招き猫が奉納されています。
奉納されている招き猫
初めてのお参り
社会人になりたての頃、通勤で世田谷線を利用していましたが、豪徳寺には一度も立ち寄らず、招き猫の存在も知りませんでした。
その当時は犬派だった私。猫好きになったのは愛猫コタロウとの出会いからです。
初めて豪徳寺を訪れたのは、コタロウが虹の橋へ旅立って間もなくの頃。
無事に橋のたもとへ辿り着けるように願いを込め、猫のお寺である豪徳寺にお参りしました。
平日の境内はとても静かで、参拝客は私のほかに5人ほどのグループだけ。
落ち着いた雰囲気の中で、ゆっくりと手を合わせることができました。
増える招き猫、賑やかな境内
その後、再び訪れた豪徳寺は驚くほど様子が変わっていました。
奉納場所は以前の3〜4倍に拡張され、境内は海外からの観光客でいっぱい。
授与所も混み合い、奉納用の招き猫はサイズによって売り切れ、購入制限まで設けられていました。
奉納されている猫の中には、文字や柄が書き加えられているものもあり、「欧米化!」と突っ込みたくなる場面も(笑)。
授かった招き猫とコレクション
最初のお参りの際にいただいたのは 5号サイズの招き猫。
本当は一番大きな10号(7,000円)が欲しかったのですが、アメリカへ持ち帰るのを考えて断念しました。
授かってきた招き猫と絵馬
2度目の訪問時は混雑に押されるようにして、小さな2号サイズを購入。
私のコレクションに仲間入りしました。
三重塔と猫の彫刻
平成18年(2006年)に建立された三重塔には、十二支の彫刻が外から見えるように飾られています。
そしてここには、十二支には加わらなかった猫も仲良く並んでいるのです。
三重塔の周囲には、北の方角を中心に何匹もの猫ちゃんが隠れています。探してみるのも楽しみのひとつです。
招福猫児の由来
招き猫の由来は、彦根藩主・井伊直孝公と住職の飼い猫「たま」との出会いにあります。
ある日、鷹狩りの帰り道に豪徳寺の門前で手招きをする猫に導かれ、寺で休息を取った直孝公。
その直後、雷雨が襲いかかりましたが、寺にいたおかげで濡れずに済み、さらに住職の説法を聞けたことで大変喜ばれたそうです。
この出来事をきっかけに、豪徳寺は井伊家の菩提寺となり、後に現在の寺号へ改められました。
井伊家墓所と歴史散策
平成20年には井伊家墓所が国指定史跡となりました。
歴代藩主とその家族が眠り、桜田門外の変で落命した 井伊直弼公 もここに埋葬されています。
静かな墓所を歩いていると、江戸好きになった今の自分は、心だけ江戸時代にタイムスリップしたような感覚に浸りました。
世田谷線と「タマ&フレンズ」
豪徳寺を後にして宮の坂駅へ向かう途中、遮断機が下りて電車が到着。
見送ろうとすると、なんと「うちのタマ知りませんか?」のラッピング車両が目の前を通過!
住職の愛猫「たま」とのコラボを思わせる偶然の出会いに感激しました。
昔から「タマ&フレンズ」が好きで、クレーンゲームに夢中になった記憶がよみがえります。
招き猫電車と懐かしい旧車両
世田谷線には豪徳寺の招き猫をモチーフにした 「幸福の招き猫電車」 も走っています。
吊り革が特別仕様で、いつか乗ってみたいと思っていましたが、今回はタイミングが合わず残念!
宮の坂駅そばには緑色の旧車両が展示されており、私が通勤で使っていた車両と同じ型。
昔の定期券が実家から出てきたこともあり、懐かしさがこみ上げてきました。


※公式サイトには私の好きなイラストレーター 小泉さよさん の作品も掲載されています。
検索すると可愛い招き猫のイラストに出会えますよ。
アクセス:東急世田谷線「宮の坂駅」下車すぐ
幸福の招き猫電車のリンクはこちらから